4月の入職時には大学全体で3日間、その後病院別に集合研修を行っています。附属病院ではおよそ2週間を使い、教育体制や感染対策、医療安全の研修を行っています。座学だけでなく、シミュレーターを用いた吸引や十二誘導の実技、副師長や教育担当者による部署紹介、実際の配属部署で先輩看護師と一緒に動き、部署の様子を見学する「かるがも研修」も取り入れ、少しずつ現場に慣れるように工夫しています。

また、2010年から努力義務化となった「新人看護師職員研修制度」に基づき、実践能力が段階的に到達出来るよう、詳細なプログラムを計画・実施しています。このプログラムに沿った集合研修はすべて時間内に行われ、1年間で168時間にも及びます。同期同志で現状を語り合う「リフレッシュ研修」は5月、7月、翌年の3月と3回行っていますし、その他「BLS研修」「採血研修」「看護過程」「看護倫理」など幅広い内容の研修があり、教育理念に基づき、実践に必要な内容を1年間かけてじっくり学んでいく環境が整備されています。

部署に配属後は、すべての新人看護職にシスターと呼ばれるお姉さん役のスタッフがつきます。シスターは経験3年目の先輩看護師で身近な相談役として位置付けています。また、部署の新人看護職に関する教育を担当する「教育担当者」や、日々の実践での指導を行う「実地指導者」など、部署全体で新人看護職を見守り育てる教育体制をとり、個々の実践レベルに合った指導を行っています。 看護方式に「固定チームナーシング」を採用しており、チームで新人看護職を見守る体制にあります。

厚労省が提示している「実践能力評価表」に基づき、自己評価・他者評価を定期的に行いながら、実践能力が段階的に達成出来るように、個人の能力に合わせた指導を行っています。

附属病院では看護部教育委員会がレベルに応じたキャリアアップ研修に基き、各種の研修を実施しています。また認定看護師が専門分野の研修を企画しますので、自主的に参加することによりキャリアアップできます。教育プログラムやクリニカルラダーシステムを参照して下さい。

認定看護師の教育課程に行く場合は、出張扱いで基本給が保障されています。専門看護師及び大学院へは休職制度を使い、進学することが出来ます。

医療の高度化・複雑化に伴って、医療・看護の安全な提供のため職員全てが取り組んでいます。附属病院では安全に対する教育講演会は最低年間2回参加することが義務づけされています。

附属病院では2交替勤務をしています。日勤は8:30~16:30、夜勤は16:30~8:30までの16時間勤務です。夜勤時間が長いのでその間に2時間の仮眠時間があります。仮眠室は病棟とは離れたところに設置され、リクライニングベッドでゆっくり仮眠できます。新人の夜勤は6月位から開始しています。夜勤に入る前に、集合教育として「夜勤前研修」を行っており、日勤帯とは異なる患者さんの様子や、自分自身の体調管理の仕方などをグループワークで話し合うなどしています。

実際の夜勤では、新人の間はプラス1の体制で勤務を組んでいます。

附属病院では7対1の看護配置をしています。これは病棟看護職員の手厚さを示す指標です。また病棟では固定チームナーシングを取り入れ、各チームが目標を持って患者さまの看護に取り組んでいます。詳細は「固定チームナーシング」を参照して下さい。

所定の休日は就業規則で決まっています。勤務は28日間で160時間就業します。夜勤は16時間と長時間ですから、夜勤明けとその翌日には休日になるように勤務表を組み込んでいます。年末年始休暇および夏期休暇、年次有給休暇は大学のホームページをご参照下さい。

新人には必ず「シスター」という相談ができる先輩がいます。また、固定チームナーシングのチームメンバーの先輩達もしっかりと日々のサポートをしてくれます。さらに、他職種にも新人であることが分かるようにユニホームの襟に「バッチ」をつけますので、他職種の方々も温かく新人を見守ってくれます。職場外における相談機能として、「職員メンタルヘルス相談」という様々な相談ができる部署があります。

200席の職員専用の食堂・130席の見晴らしの良い展望レストラン・3階の渡り廊下を挟んで大学側に学生食堂があります。またファミリーマートは24時間営業しています。ドトールコーヒーも営業しています。

年に1回のキャリアアップ調査を行い、原則として本人の希望を尊重しつつ、キャリアアップを目指した異動をしています。

妊娠や出産を理由に退職しないように、附属病院ではさまざまな子育ての支援策をはかっています。産休・育休からの復帰支援、院内保育所などを完備しています。