小腸

診療

小腸は、生命維持に不可欠な機能をもつ重要な役割を有しているにもかかわらず、未知の部分が多く暗黒の臓器といわれてきました。小腸は、口および肛門から一番遠くて長い臓器であるため、消化管の中でも内視鏡検査が非常に困難でした。これまで行われてきた小腸内視鏡検査法(ロープウェイ法・ゾンデ法・プッシュ法など)は決して満足のいくものではなく、その全域を内視鏡で観察することは困難でした。しかしながら、近年小腸を観察しうる内視鏡法としてカプセル内視鏡とバルーン小腸内視鏡という二つの新たな方法が開発され小腸内視鏡検査も新しい時代を迎えることとなりました。小腸内視鏡はこれまで診断が困難であった原因不明の消化管出血や小腸腫瘍の診断を可能としてきました。また近年増加傾向のあるクローン病は消化管に狭窄をきたし腸閉塞や場合によっては外科手術を要することもありますが、我々はバルーン小腸内視鏡を用いて狭窄部の拡張を積極的におこない、手術に至る患者さんを減少させるような治療を行っています。

ダブルバルーン内視鏡

ダブルバルーン内視鏡画像1
ダブルバルーン内視鏡画像2

カプセル内視鏡

カプセル内視鏡画像1
カプセル内視鏡画像2

研究

豊富な症例にもとづき、クローン病や原因不明の小腸潰瘍、NSAIDs小腸病変などの病態解析など、主に臨床研究を中心に行っています。