日本内科学会、日本消化器病学会、日本消化器内視鏡学会、日本肝臓学会、日本超音波学会などの認定指導施設として、消化器内科専門医をめざす研修体制を敷いています。入局後は附属病院を中心に、総合医療センター、香里病院や教室関連病院も含めて2～4年間の消化器内科の修練後、一般消化器内科専門医として、まず内科学会専門医と消化器病学会専門医取得を目指しています。その後、サブスペシャリティストを目指して専門分野での診療と研究を行い、消化器内視鏡学会、肝臓学会、消化管学会、超音波医学会等の各専門医や指導医資格と医学博士の学位を併せて取得することを目標としています。また、後期研修初期よりサブスペシャリテイあるいは研究指向の強い者についても、将来について十分に話し合い希望を叶える様にしています。

大学院では主に消化器、肝臓領域の研究に従事しますが、在学中に各種専門医も取得できます。所定の単位を取得後、研究成果を博士論文として提出し審査を経て医学博士の称号が授与されます。また、大学院に進学しなくとも、研究成果を博士論文として提出し、所定の試験に合格すれば、同じく医学博士が授与されます。

主な研究テーマは以下のようなものがあります。

1. 炎症性腸疾患に対する新規治療の開発と治療ポジショニングの構築
2. 炎症性腸疾患に対する病態解明・バイオマーカーの開発
3. 特殊光内視鏡を用いた消化管悪性腫瘍の診断
4. 前がん状態における組織内細菌叢と分子異常との関連
5. 十二指腸腺腫の発生メカニズム
6. 日本人バレット食道患者の癌リスクに関わる分子異常
7. 肝線維化、肝発癌あるいは自己免疫性肝疾患の機序解明
8. 肝癌局所治療の開発
9. 自己免疫性膵炎の診断基準やガイドラインの作成、発症機序・IgG4産生のメカニズム

大学院博士課程修了後は、基本的には本人の希望に従い、引き続き大学教員として臨床・教育・研究に従事、関連病院での臨床に従事、海外留学などが可能です。COVID-19感染の影響で留学者が途絶えていた時期もありますが、現在１名がUniversity of California San Diegoに留学中です。また University of ChicagoやMichigan Universityなどの施設での受け入れも可能です。