これまでの歩み
1994年に関西医科大学を卒業。当初は総合内科診療を目指し、天理よろづ相談所病院総合診療教育部で研修。4年目に消化器内科専攻を決意し関西医大内科学第三講座に入局および大学院入学。米国フロリダ州マイアミ大学にてresearch fellowとして勤務中に肝臓移植医療に魅了され、帰国後は東京大学にて肝臓がん診療および移植肝臓内科診療を継続しました。2013年、夫の関西転勤により自身も京都へ。2019年4月から、ご縁をいただき母校に戻りました。
受賞歴・専門医など
Travel Grant, the 12th Congress of the Asian Society of Transplantation, 2011
Young Investigator Award, 18th annual congress of the International Liver Transplantation Society, 2012
日本内科学会総合内科専門医、日本消化器病学会消化器病専門医、日本肝臓学会肝臓専門医、日本がん治療認定医機構がん治療認定医、日本移植学会移植認定医
勤務状況・仕事内容
消化器内科では病棟・外来診療、内視鏡検査、腹部超音波検査、生検、カンファレンスなど業務が多岐にわたります。自身は肝疾患を専門にしているため外来や超音波検査、肝生検や病棟診療に多くの時間をあてます。
周囲のサポートについて
30歳代、当直回数も多く忙しかった当時の東京の職場では、月経期など女性特有の理由で体調がすぐれないときに一時休養スペースを利用できる制度があり助かりました。
女性医師が消化器肝臓内科で働くことの魅力
とかく内視鏡検査・治療が華やかに見えがちな消化器肝臓内科ですが、がん/栄養代謝/免疫/感染/臓器相関など守備範囲の広い専門領域です。定時に帰る必要のある時期には健診の内視鏡とエコー検査に集中する、一定期間専門手技と臨床経験をバリバリ身につける、またある時期には基礎研究に専念する、などということも可能で、ライフステージにあわせて働き方を調整できる科だともいえます。
研究活動
肝移植医療、晩期肝疾患、肝細胞癌、バイオマーカー、アルコール性肝障害を主なテーマとし、他科/他職種の力も借りながら臨床研究を継続しています。
将来の抱負、今後の目標
自身は、「肝移植、肝疾患の臨床研究を続けたい」「教え、教えられる環境に身を置き続けたい」という信念をもち、継続できることを楽しんでいます。医師の働き方改革の時代、DXの力を借りて医療者と患者が繋がりやすく健康に過ごせるような社会に少しでも貢献できるような研究を続けたいと思っています。
女性医師へのメッセージ
当初思い描いたキャリアパスとは違う状況にいると感じる場面は何度もあると思います。実験がうまくいかないとき、家族の進路や健康の悩みが生じたときのみならず、順風満帆な同期の話を聞いたときなど。悩んだら、少し止まって、色んな人の話を聞いて、でも最後は自分自身に、なにがしたいのかを問いかける。一緒に工夫しながら頑張っていきましょう!