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未熟児

未熟児外来のご案内

未熟児網膜症は、未熟児の目に発症する病気であり、小児の失明原因の中で最も多い疾患です。とくに出生時の体重が軽い赤ちゃんや、早産児、多胎児、全身状態が不安定な赤ちゃんに多く見られます。
この病気は、多くの場合、出生後の修正30〜38週頃に進行し、43〜45週を過ぎると自然に停止するとされています。約90%の赤ちゃんでは治療を必要とせず自然に軽快しますが、約10%はレーザー治療や薬剤の眼内注射(抗VEGF療法)などの処置が必要となり、そのうち約1%は重度の視覚障害に至る可能性があります。
当院では新生児集中治療室(NICU)と密接に連携し、極低出生体重児(1500g以下)や超低出生体重児(1000g以下)を対象に、未熟児網膜症の早期発見と早期治療に取り組んでいます。診察は毎週水曜日に行っておりますが、重症例については曜日を問わず迅速に対応できる体制を整えております。
治療は、全身麻酔下での網膜光凝固(レーザー治療)および抗VEGF療法を中心に行っており、これらで効果が得られない進行例に対しては硝子体手術を実施しています。当科では未熟児網膜症に対する長年の治療実績があります。
未熟児網膜症は多くの場合軽症で自然治癒しますが、いったん重症化すると視機能に大きな障害を残す可能性があるため、適切な時期での診断と治療が極めて重要です。当院では専門的な知識と経験を活かし、赤ちゃんの将来の視機能を守るため、最善の医療を提供しています。
ご紹介やご相談がありましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。


担当医
附属病院星野健、大中誠之、盛秀嗣、服部雄基