The work of a young doctor

小野翔平 2021年入局  関西医科大学脳神経内科を選んだ理由
 私が関西医科大学脳神経内科に入局したきっかけは、藥師寺先生に入局のお誘いをいただいたことです。
 藥師寺先生と私は佐賀大学の出身で、私が学生の頃から懇意にさせていただいていました。私が初期臨床研修医1年目の時に藥師寺先生が教授に着任されることが決定し、そのご縁で研修医2年目の6月に病院見学に訪れた際に、その場で当科への入局を決めました。
 入局を決めた理由は、脳血管、変性疾患、神経病理とそれぞれの分野に専門家の先生がいらっしゃり、指導体制が充実していると感じたことです。中でも脳血管の分野では國枝先生が脳血管内治療専門医を取得されており、脳神経内科だけで脳梗塞治療を血管内治療まで完結できる環境に魅力を感じました。入局して4ヶ月が経過しましたが、病院見学で感じていた通り、脳血管、変性疾患、神経生理などさまざまな分野で手厚く指導いただき、充実した研修生活を送れていると実感しています。どの先生も気さくに相談に乗ってくださり、相談しやすい環境であることも当科の魅力の一つかと思います。
 脳神経内科に興味を持たれている方は是非一度病院見学にいらしてください。心よりお待ちしています。
森勢諭 2013年入局  チーム制の良さ
 関西医科大学附属病院 脳神経内科は、時間との闘いである脳卒中と、長く患者さんに寄り添う神経難病と幅広い医療を行い、general neurologistの育成を目標に掲げています。
 10年程度脳神経内科を携わってきた医師をリーダーとして、前期後期研修医がその傘下に入ってそれぞれ症例が割り当てられるチーム体制としています。後期研修医は主治医のみならず担当医としても患者様を診ていくシステムによって、症例数を増やしつつ、無理のない診療体制を構築しています。その他、週2回脳神経外科と合同で脳卒中カンファレンスを行い、多方面の視点で考察出来るようになっています。
 医局の雰囲気は和やかであり、チームの垣根を超えて話し合う場面は多々あり、講師とも相談しやすく、ついつい雑談・人生相談などもしてしまいます。藥師寺教授も医局によく顔を出して下さるので、教授ともお話しをする機会が多い環境です。
 興味を持たれた方は、見学だけでもお越しになって下さい。楽しみにして待っています!
中山 健太郎 2017年入局  大学院について
 関西医科大学大学院の博士課程では、基本的に4年間、講義や研究・実験などを行います。診療科によっては、外来・病棟業務や外勤などの臨床業務の一部を兼務することもあります。
 大学院に入学するメリットとしては、まず自身のキャリア形成が挙げられます。博士号を取得することで、出世や雇用における一つの判断材料になり、仕事の選択肢が広がる可能性があります。
 次に、医学貢献や自身の知的探求もやりがいの一つだと思います。
 当科では、iPS細胞を利用したパーキンソン病の研究やマウス実験、神経筋病理、神経生理学や酸化ストレスの研究などの幅広い研究を行い、医学の進歩に貢献しています。その知識や技術は、最終的には自分自身の自信にも繋がり、今後の医師人生の大切な糧になると思います。
 大学院入学は大学ならではの選択肢かと思いますので、ぜひ興味のある方はお声かけください。
村上 綾 2012年入局 留学について
 関西医科大学脳神経内科の医局員はこれまで、イギリスやアメリカに留学実績があります。私は2021年5月~2022年5月の期間、アメリカ合衆国フロリダ州のジャクソンビルにあるMayo Clinicの神経病理学教室へ留学し、筋萎縮性側索硬化症を含むTDP43プロテイノパチーの神経病理について研究を行いました。ラボにはアメリカ中から珍しい剖検症例が送られ、毎週ブレインカッティングを行っておりました。
 ほぼ毎日開催されるzoomでの勉強会は自分の興味のある内容の時に参加をし、とても刺激を受けました。週末は自然の美しいフロリダの海や屋外プール・公園で家族と時間を過ごしたり、Dickson教授や同僚と一緒にアメリカンフットボール観戦に行くなど、フロリダ生活を楽しみました。子供二人を連れての留学であったので、幼稚園を通してアメリカ現地のイベントや文化に触れられたことも大変良い経験になりました。皆さん是非とも脳神経内科で一緒に働きましょう♪
橋本 泰昌 2015年入局 留学体験記
 私は最先端の遺伝子治療研究をおこなうため、2022年から英国のオックスフォード大学(https://www.idrm.ox.ac.uk/)で留学をしています。具体的には、核酸医薬やCRISPR遺伝子編集を用いて、中枢および末梢神経や骨格筋にどのような治療効果が得られるかを調べています。対象疾患として、筋ジストロフィーや球脊髄性筋萎縮症ですが、さらに遺伝性脳小血管病にも挑戦していきたいと考えています。これまでに出会ってきた神経難病の患者さんを思い浮かべ、「治る脳神経疾患を増やしていきたい」という志を持ちながら研究しています。
 医局では海外留学を積極的に支援しており、若手医師は安心して研究に励むことができています。私も医局のご支援を賜ることで、関西医科大学の海外助成金制度(藤原登美子賞)や日本神経学会の海外派遣プログラム支援制度を受けることができました。医学を本格的に学んでいく学生や、進路を決めかねている研修医のみなさんのなかで、神経学または海外留学に少しでもご興味があれば、私も微力ながらサポートさせて頂きますので、お気軽にお声掛けください。
森川 正康 2021年入局 出向先での経験
 私は関西医科大学神経内科講座に入局後、1年間関西医科大学附属病院で勤務した後にツカザキ病院に出向となりました。
 大学病院では主に病棟や救急を担当し、じっくりと診察することで知識や診察の技術を磨くことができました。ツカザキ病院では病棟や救急はもちろん、脳神経内科の専門外来を担当させて頂いています。大学病院では外来担当の先生がある程度の鑑別を挙げている状態から入院後に身体診察や検査を行なっていましたが、自分で一から判断する必要がある外来を後期研修医のうちにさせてもらえるのは貴重な経験だと感じています。指導医の先生に相談したり、フィードバックをもらいながら日々研修を重ねることで成長を実感しています。
 また、ツカザキ病院は他科との垣根が低く、診療の相談だけでなく、その科の知識を教えてもらえるので充実した研修生活を送ることができています。
池田 宗平 大学院について
 大学院では年間を通して実施されている大学院講義の聴講の他に、自分の興味のある研究や実験などを行います。最終的には研究の成果を論文にまとめ、博士号の学位を取得することが目標です。医師としてのキャリア形成はもちろん、論文が出版されれば後世に半永久的に名前を残すこともでき、Google Scholarのトップページに「巨人の肩の上に立つ」とあるように、医学の進歩に多少なりとも貢献できます。さらに研究や論文の執筆を行う過程で学ぶ科学的、論理的な思考や考察は卒業後、臨床医に戻った際にも決して無駄になるものではなく、むしろ医師としての診療の幅が広がると確信しています。
 また、大学院は将来自分が医師としてどうありたいかを考える「モラトリアム期間」でもあります。大学院卒業後も研究を主に続ける先生もいれば、臨床を中心に活躍される先生もいます。研究や臨床だけでなくその他にもいろんな働き方があると思いますが、大学院での経験は長い医師人生における選択肢をきっと増やしてくれるものと思います。
 診療科によっては日常の臨床業務を兼務するところもありますが、当科では医局の先生方の協力のおかげで外来業務の一部を兼務するのみで、研究に充てる時間を十分に確保して頂けています。「研究は向いていない」「興味はあるけど何をやりたいかわからない」と思っている方も心配いりません。巨人、とまでは言えませんが、我々先人が後輩達に残せるノウハウを少しずつ蓄積しています。当科では基礎研究だけでなく、臨床情報や画像情報を元にした臨床研究も積極的に行なっていますのでやりたいことがきっと見つかるはずです。
 最後に、研究をしたくても大学院への入学は経済的に難しい、とお考えの方も配慮していただけますので一度ご相談ください。入局を心待ちにしております。
多田 満里奈 2023年入局 神経内科学講座へ入局して
 私は、関西医科大学附属病院での初期研修を経て、神経内科学講座へ入局しました。
神経内科に興味を持ったきっかけは、救急対応で脳卒中の患者さんが来た際に、身体所見から病巣や責任血管を予測し、治療へ繋げるというプロセスに魅力を感じたからです。今では脳卒中だけでなく、変性疾患の診断においても、病歴聴取や身体診察で得られる情報の多さに、日々診療の奥深さを感じています。
 神経内科では、脳卒中やてんかん、意識障害のような緊急性の高い疾患から、変性疾患や自己免疫性疾患のような長期に渡り患者さんと向き合っていく疾患まで幅広く診療に携わることができます。また、患者さんのADLに大きく関わる分野であり、とてもやりがいのある科だと思います。
 何か困ったことがあった時には、様々な分野を専門とする先生方が、いつも快く相談に乗って下さいます。親しみ易い先生ばかりで、とても楽しい雰囲気の医局です。
 興味のある方は、ぜひ気軽に相談してください。お待ちしております!