総合医療センター

chronic headache

本邦の疫学では、一次性頭痛において最も有病率の高い疾患は緊張型頭痛ですが、一方で、頭痛が辛くて専門病院を受診する患者さんの多くが片頭痛であるとの報告があります。片頭痛は疾病負担の大きい疾患であり、これによる労働生産性の低下や経済損失は無視することのできない社会的問題です。また、他の内科疾患に合併して片頭痛が併存している高齢の方も少なくありません。片頭痛発作予防を目的に、本邦で新たにCGRP関連製剤が承認されました。この製剤は皮下注射薬になりますが、指導により患者さんご自身でも自己注射ができます。既存の片頭痛発作予防薬では、頭痛日数が軽減せず日常生活に支障をきたしている患者さんに対して、より片頭痛病態に即したCGRPをターゲットにした治療が可能になりました。個々の患者さんのニーズに応じた治療選択を行い、日常生活支障や生活の質を改善できるよう診療いたします。